コロナ後のデザイン
今、私たちは
「人と接触せずに、いかに人生を楽しむか?」という、
地球規模のゲームを強いられているような気もします。
「会わない」
という表現が多用されていて、
確かにそうなんだけれど
目的は、「感染を広げない」ことであって。
今はまだ「完全に感染しない会い方」が
確立できていないから
「会っちゃダメです」って言ってるだけであって
たとえば、現時点では無茶な発想かもしれませんが
全員が、全身をバブルサッカーのようなもので
覆った状態で移動できるようになれば
「会っても感染しない」のでしょう。
その、「バブルサッカー」の膜のようなものを
もうちょっと現実的な方法で実現する技術が
そのうち出来たりしないのかな…?
なんてことを考えたりして日々を過ごしています。
Zoomで会話したりもするけれど、
やっぱり何か足りないし
残念ながら、いくら”技術”で
オンラインでのリアルさを追求しても
本物のリアルには永遠に勝てないんだろうな、と思います。
この緊急事態宣言による自粛要請で
(「自粛妖精」って変換されたよ。妖精だったらいいのに☆)
クライアントにあたる企業のみなさまも、
本当に大変な時だと思います。
ただ、消費については
全く落ち込んだわけでもない気がしています。
私は、自分のイラストでグッズを作ったり
「サイズ調節のできるドリンクホルダー<Motte-モッテ->」を開発して、
それを主にハンドメイドイベントで販売する、
という活動もしているのですが
コロナの影響でイベントが全て中止になってしまい。
仕方なく、少額で始められるネット広告を始めて
通販に重きを置くように切り替えてみたのですが
↑
自分で、自分の商品を売るために作った広告です。
思ったよりも、反応してくださる方がいらっしゃって
「あれ、これ、もしかしたら
イベントに出展するよりコスパがいいかもしれない…」
と思い始めています。
買ってくださる方も、
「なにか、心を楽しませてくれるものが欲しい」
というのは、変わらないでしょうし、
これを機にネット通販が増えた方も多いでしょう。
…とはいえ、やはり
イベントでリアルにお会いしたからこそ生まれた
交流や絆も、たくさんあります。
けれど、経済活動を回すという意味では
「このコロナの状況でも、
出来ることはたくさんある」
と、実感しました。
むしろ、「デザインの重要性が、より高くなる」
のではないかと考えています。
この状況が続けば、今まで
なんとなくフラ〜っとお店に入ってきたお客さんに
店員さんのトーク力や営業力で
「なんとなく買わせてしまう」ということができなくなり
通販で商品の見た目やスペック、口コミを参考に
家の中の在庫を確認し、本当に必要かをじっくり熟考して
「店員さんに押し切られることもなく、
自分のペースで、冷静に、納得してから購入ボタンを押す」
という、完全に消費者主導な購買の仕方に
シフトしていきます。
そうなると、より
「広告やパッケージ、販売ページなどをしっかり作り込む」
ことが売り上げを大きく左右するようになり、
デザインに力を入れる必要性が
今まで以上にぐんと高くなってくるからです。
そして、コロナ前の表現やコンセプトを
そのまま流用するのではなく
「この状況だからこその表現や、効果的なアプローチ」に、
作り変えていく必要があります。
なぜなら、お客さんが
サービスや商品を選ぶ際の基準が変わったので。
これからのデザイナーには、
★これからの時代の流れや空気を読む力
★それを「表現」していく力
がより必要になってきて
さらに、
「広告やデザインを
これからの時代に合わせて作り直していったり
新しく切り開いていく」
ということが必要になってくると思っています。
自分で言うのもなんなのですが
私は、マーケティングやコピーも少しかじって
デザインの前段階の企画提案から携わらせていただいたりして
今のところ、企画提案から携わったコンペは
全て勝ち抜いてきています。
そして、「藤井さんが作ると、応募が増えるんです」と
指名をいただくことが多くあります。
「これからのコロナ時代で生き残っていくために、どうしよう」
と思われている経営者さまを
全員救うことはできないかもしれません。
なぜなら、どうしても、
「これからの時代には必要とされないもの」も
出てきてしまうからです。
(おそらく、リニューアルによって対応できるケースは
多いのではないかと思うのですが)
そのあたりを隠しても
仕方ないと思っているので、
ムダになりそうなツールの制作をオススメして
目先の日銭を稼ぐようなことをする気は
全くありません。
私自身、規模はとても小さいですが
「自分で自分の商品を作って、売る」
ということを実践してきているので
「広告費も大切な経費の一部」だということは
よく分かっています。
一方、「予算が無いんです」と
無茶な値切りをしてくる方はお断りするようにしています。
私の見積もりは、決して安くはありませんが
決して高くもありません。
「それだけのモノをつくるための、必要経費」ぶんだけ、
ご請求させていただいています。
無茶な値切りをされる方は
「予算が無い」のではなくて
「予算をつくる気がない」だけだということを知っています。
そして、そういう方ほど
無理難題や高すぎる理想、
配慮と計画性の無い無茶なスケジュール・修正を求めます。
なぜなら、
・広告やデザインの重要さ、価値を知らない
のに加えて、
・クリエイターという存在を軽く見ている
からです。
きつい言い方をしてしまいましたが
もし、今までにどのクリエイターに依頼しても
うまくいかなかった、という方がいらっしゃれば
一度、見つめ直してみる必要があるかと思います。
なぜなら、それではいずれ、
いろんな意味で続けられなくなる日がやってくるからです。
(ひどい目に合ったクリエイターもお客さんの一人で、
クリエイター内で評判の悪い企業さんは
いずれ、「ああやっぱり…」という日が来ています。
奇跡的に、良くないクリエイターばかりに
当たってしまった可能性も、無いとはいえませんが…)
私は
「合わないものは、合わない」
「それは、ムダになる可能性が高い」
ということは
きちんと正直にお伝えするよう心がけています。
「クライアントさまの利益になることをする、
利益にならなさそうなことはオススメしない」
のが、デザイナーのお仕事だと思っているから、です。
(そのために、ご依頼されている…のですよね?(笑))
それで誤解されることもあるかもしれない。
けれど、多分、
これは一生変わらないんじゃないかな…?
という気がしています。
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